NEMにおけるスーパーノードの役割について

NEMのスーパーノードに関しては、既にいくつかのサイトで情報が出ているし、報酬のことも広まりつつある。
けれど、そもそも論としてスーパーノードが何のためにあるのか?
というのを知らない人が多い印象を受けたので補足的なことを記述。
ただし、認識が間違っている可能性もあるのでそのときはご指摘ください。


1.NEMとは?

簡単に言えば、ブロックチェーン技術を使った暗号通貨(仮想通貨)の一種で、Bitcoinの問題点を改善して新たに作ったシステム。
パブリックチェーンなので誰でも使える。
通貨単位はXEM。
調べれば色々情報が出てくるのでここでは割愛。
そもそもスーパーノードに興味があるのにNEMを知らないと言う人はいないはずだけど、たまたまここを見ていると言う人は以下のサイト等を足がかりにどうぞ。

www.cryptostream.jp

2.mijinとは?

簡単に言えばNEMのプライベートチェーン。
主に企業や団体が使うためのシステム。
本題じゃ無いので、以下の「mijin資料2017年6月日本語版」にリンクされているPDFを参照。

mijin.io

3.ノードとは?

スーパーノードの「ノード」とは、簡単に言えばサーバー。
他のノードと通信してデータのやりとりを行い、データを蓄えるためのサーバー。
システム関係者向けに一言で言うなら、アプリケーションサーバー且つDBサーバー。
これが無いとNEMというシステムが動作しない重要なもの。

やりとりするデータとは、誰が誰にいくら送金したかという取引情報(トランザクション、TXと略す)を指す。
※NEMの場合0XEMでメッセージを送信することも出来るけど、これもトランザクションの一種(0XEMを送金したという扱い)

1トランザクションごとにデータのやりとりをするのは無駄が多いので、ある程度まとめて扱う。
この時のまとまったデータをブロックという。
※段ボール箱(ブロック)に荷物(トランザクション)を詰め込んで、配送するイメージ

このブロックを繋げて全トランザクションの履歴を管理するのでブロックチェーンと呼ばれるけれど、その辺は割愛。

つまり、「ノード」とは他のノードと通信してデータ(ブロック)のやりとりを行い、データ(ブロック)を蓄えるためのサーバー。
※色んな暗号通貨でノードと言う言葉が出るけど、若干言葉の定義が異なることもある

4.スーパーノードとは?

簡単に言えば、一定条件を満たしたノードのこと。
一定条件とは、以下のサイトに記載されているとおり。
※条件を満たした上で、「俺がスーパーノードだ!」というメッセージを特定アカウントに投げる必要あり

nemmanual.net

なんか色々凄い条件が必要そうだけど、サーバーのスペック的には月額1500~3000円程度のVPS(仮想OSのレンタルサーバー)で事足りるので、大したことはない。
単純なスペックだけで言えば、個人で使ってるPCの方が高い人も多いはず。
ただ、スペック以外の条件として「300万XEMが必要」と言うのがあり、保持するための難易度が高くなっている。

では、何故この難易度の高いスーパーノードをわざわざ保持したい人がいるかというと、報酬(インセンティブ)が貰えるから。
スーパーノードは約6時間に1回の間隔で条件を満たしているかチェックされ、4回連続でチェックをパスすれば報酬が貰える。
※2017/07/17時点では14万XEMをスーパーノードの台数で均等割されている

では、何故報酬が必要かというと、安全且つ安定したノードが無いとNEMが使い物にならないから。
ノードのスペックが著しく低いと、送金したくても通信速度が遅すぎて反応が返ってこなかったり、蓄えているデータ(ブロック)が中途半端な状態でまともに機能しないということもあり得る。
企業のサーバーだと外部に管理を委託したり専任の保守担当者を用意したりするけれど、NEMはパブリックチェーンであり誰でもノードを建てられる反面、簡単にノードを辞めることもできる。
なので、報酬という形でメリットを与え、それぞれのスーパーノード管理者がノードを維持しようとするモチベーションや動機を生みだしている。
※スーパーノード報酬は無尽蔵では無いので最終的には送金時の手数料で賄うというのが当初想定だが、今後どうなるかは不明

5.スーパーノードの役割とは?

一応、ここからが本題のはず。

簡単に言えば、NEMを使う人達のために存在することがスーパーノードの役割。

5.1.NEMというシステムを維持する

NEMはゼロダウンタイム(システムが止まること無く稼働できる)のシステムになっているので、理論上は最低1台のスーパーノードが稼働していれば動作する。
とはいえ、実際に1台しか存在しない場合、稼働しているスーパーノードにすべての処理を依頼することになり、良くて遅延、悪くてサーバーが固まって反応しなくなる可能性が高い。
そのため、スーパーノードはある程度の台数が常に稼働し、負荷分散して動作を安定させる必要がある。

また、ある程度の台数が必要なのは、データの整合性(正当性・安全性)を担保するという意味もある。
例えば、スーパーノードが1台しか存在せず、そのスーパーノードがハッキングされたりウィルスに感染してデータが改ざんされた場合、改ざんされたデータが正しいデータとして扱われる。
簡単に言えば、不正送金が事実として扱われ、色んな人のXEMが他人に奪われる。

しかし、スーパーノードが100台あり、その内の1台だけデータを改ざんされた場合、残りの99台のデータが正しいデータとして扱われるため被害が出ずに済む。
こういう場合に備え、正しいデータを保持しているスーパーノードの数がある程度必要となり、台数が多いほど改ざんが難しくなる。
※NEMの場合は信頼値とかで判断しているはずなので、データの正しさは単純にノード数の割合で決まるわけでは無い・・・はず(よく分かってない)
※「ある程度の台数」が具体的に何台なのかは、サーバースペックや取引量(利用者数)によって増減するので不明
ブロックチェーンではゼロダウンタイムの考えが一般的(?)だけど、企業システムだとこれを実装するためだけに膨大な費用(数千万とか億とか)が掛かることもある

5.2.Walletを使う

たとえば、Nano Wallet(Ver.1.4.0)だとログイン直後のトップ画面に「ノード」というボタンとランプがある。
※今後のバージョンアップでは自動接続する方式になり、無くなるかもしれないが

このランプが緑なら接続中、赤なら未接続という状況だが、ここでいう「接続中」とは「スーパーノードと接続して情報を取得出来ている」と言うことになる。
つまり、スーパーノード以外の人達が自分の資産を見たり、送金したりするときにはスーパーノードに接続する必要があると言うこと。

何故接続する必要があるかというと、スーパーノードに蓄えているデータ(ブロック)を元にそのWallet(アカウント)の資産を確認しているから。
そのアカウントにいくら資産(XEM)があるか分からない状況では当然送金が出来ないので(出来たら不正送金がやり放題)、Walletにログインすると自動的に最新情報を取得している。
たまに、自分の資産が表示されないという人を見かけるが、それは正常稼働していないスーパーノードから情報を取ろうとしているからなので、別のスーパーノードを指定すると正常に表示されるようになる。

Walletとスーパーノードの関係は、ATMと銀行のサーバーみたいなもの。
ATMを使うときは銀行のサーバーに接続して残高確認や入出金しており、ATM本体の電源が入っていても銀行のサーバーが動いていないと何も出来ないのと一緒。

5.3.委任ハーベストを受け入れる

ハーベストとは、トランザクション時に発生した手数料を入手(収穫)すること。
最近、Twitterで委任ハーベストを始めた人や始めようとしている人達が増えているけれど、委任ハーベストをするときには委任先のスーパーノードを選ぶ必要がある。
これは、簡単に言えばスーパーノードを間借り(委任)してハーベストを行っていると言うことになる。
当然、稼働しているスーパーノードが無ければ委任ハーベストは出来ないし、スーパーノードが止まっていたらハーベストが出来ない。

もし、スーパーノードに委任したくなければ、自分でノード(サーバー)を用意して、自分自身でハーベストを行うことも出来る(ローカルハーベストと言う)。
ただし、ローカルハーベストを行う場合は当然サーバーを動かし続けていなければ収穫することが出来ないため電気代等が掛かる上に、セキュリティ等の対策も自分ですべてやらなければならないので、金が掛かる上に面倒くさい。
※なので、Nano Walletではローカルハーベストを行う機能は提供されておらず、簡単且つ安全に出来る委任ハーベストのみ機能が提供されている
※現時点でスーパーノード側には委任されることによる直接的なメリットは無いが、スーパーノード保持者もハーベストが出来るので、取引が活発になれば間接的に収穫量が増えるというメリットはある(300万XEM保有しているので、収穫できる可能性は他のアカウントよりも高い)

6.改めてスーパーノードとは?

スーパーノードとは、条件を満たした「安全且つ安定したノード」のこと。
スーパーノードを維持することは、NEMというシステムを維持することに繋がる。
それだけ重要なものなので、スーパーノードを保持している人達には報酬を与えられる。
何故報酬を与えるかというと、スーパーノードを維持する意欲が失せて、スーパーノードを止めてしまうから。

報酬を与える条件としてサーバースペック以外に300万XEM必要というのは安全性を高めるため。
悪意ある人がスーパーノードを乱立させてデータを改ざんしようとするのを防ぐため。

ただし、報酬を得る条件としてのセキュリティ要件は存在しない。
そのため、スーパーノード管理者はそれぞれがセキュリティ対策を行い、安全性を高める必要がある。
※この辺もまとめたいけど、上手くまとまらないのでどうしたものか・・・

 

 

余談1:報酬≠条件

勘違いしている人がいるかもしれないが、報酬を貰うのはスーパーノードの条件では無い。
報酬は、あくまでも安定して動作していると認められたから(その謝礼として)貰えるのである。
つまり、条件を満たしていればスーパーノードと呼べるため、チェックに4回中1回失敗した場合でもそれはスーパーノードと呼んで良い(はず)。

以下のサイトでNameをクリックすると個々のスーパーノードのチェック状況が表示されるが、その中の「Result」で4連続「PASS」していれば報酬が貰えたスーパーノードとなる。

NEM Node Rewards

※このサイトの一覧は「俺がスーパーノードだ!」というメッセージを投げた「自称スーパーノード」一覧で、PASSしているノードが条件を満たしたスーパーノードとなる(そのため、以前は300万XEM持っていたけど今は持っていないというノードもそれなりに存在する)

余談2:性善説性悪説

Bitcoinを初めとしたブロックチェーン技術は、一般的に性悪説(というのが正しいか分からないが、悪意を持つ人が存在することを前提にした考え)を元に構築されている。

たとえば、日本銀行を初めとした様々な銀行はどちらかと言えば性善説(少なくとも内部には悪意を持つ人がいないことを前提にした考え)を元にしている。
要は、日本銀行がこっそりお札を刷らないとか、銀行員が勝手に他人の銀行口座の中身を抜き取ったりしないとか、そういう悪意ある行動をしないというのを「信じている」という前提で成り立っている。
(実際にはそれらに対して多重チェックを入れたり、実行犯には厳罰を与えることで成り立っているけれど。)

対して、ブロックチェーンを使ったシステムでは最初から他人を「信じない」というのを前提にしている。
その代わり、予めシステム的に色々と組み込んでおいて、「他人を信じなくても安全性を担保する為の仕組み」を用意し、利用者やノードが増えれば増えるほど安全になるように設計している。
この辺が、非中央集権(日本銀行のような存在がいなくても問題無く稼働し続ける)というのを成り立たせるための手段の一つとなっている。

NEMの場合は、スーパーノード報酬を与えることで、「スーパーノードを保持している人は必ずしも信じない」が「スーパーノードのデータは安全」(おかしなデータを持っているスーパーノードは信頼を失う)という状況を作っている(はず)。

まぁ、細かい点について説明できるほど詳しくは無いので、興味がある人は自分で調べてみてください。

 

NEMのスーパーノード管理者の認識差異について

この前、ちょっとした違和感もあり、SN保持者向けの記事を書いた。

siwon-g.hateblo.jp

 

その中で、

で、個人的に思ったのが、NEMフォーラムで公開された文章の読み取り方・認識の仕方が人によって随分差があるのでは?ということ。

ここの部分がちょっと引っかかっていたのでそれの補足というか蛇足というか、自分なりに消化するためにつらつらと書いてみる。

 

まず、個々人の認識に差があるのは、NEMへの関わり方や情報収集の仕方、知識や技術の差があるので、ある種当然とも言える。
ただ、それらを踏まえた上でなお「前回のような差が出たのは何故なのか?」と言うのを考えたときに、一つの要因として以前も「重要な問題が見つかったからアップデートするよ。問題が大きいから詳細は後で話すね。」という状況を経験しているかどうか(重要性を理解しているか)が大きいのでは?と考えた。

 

過去の重要なアップデート(ハードフォーク)とは、例えば2017年3月のNEM Beta 0.6.84(一部ではみなりん*フォークと呼ばれている)のこと。

forum.nem.io

 

このアップデートの原因となったバグは、重大なバグということで発見者のみなりん*さんに102万5千XEMという大金(当時で約100万円)が報酬として送られた。
※ちなみに、発見者が日本人と言うこともあってTwetter等では報酬の方に注目が集まっていたけど、実はこの時のバグが原因で(?)一部のSNはDBの同期が完了出来なくて報酬が貰えず、ノードとしても役に立たない状態になっていたりする。アップデートすることで解消されたけど、この点については当時からNEMに興味を持ってた人達でも知ってる人は少ないかもしれない。

 

この流れを知ってる人達から見れば「この前(Ver.0.6.91)のアップデートも以前(Ver.0.6.84)と同様に重要なんだな」というのをすぐに理解出来るし、たとえ詳細が不明でも「今回も後で情報が出るだろうから早めに更新しとくか」という認識になる。
けど、この流れを知らない人からすれば「なんでバグの情報が出ないんだ?後から出るなら情報を待つか。」という考えに至ってもおかしくはない。

 

なんでおかしくないのかというと、今までサーバー側の立場になった事がない人がほとんどだから。
特に、業務レベルでの経験や、多額の金銭に直結するような状況で関わった経験がないから。
つまり、システムにおけるサーバーの役割や影響度の強さを実感として理解出来ないから、クライアント側の立ち位置で考えてしまうのはある種自然なことだと思う。
(というか、実感を伴うのはウィルス感染して被害を拡散したり、ハッキングされてパニックになった経験でも無い限り無理な気が・・・)


これ、良くも悪くもシステム関係者(開発者、管理者、保守対応者等)以外でも比較的簡単にSN保持者になれるからなんだよね。
※300万XEMを今から貯めるのが簡単ということでは無い
構築方法もセキュリティ対策も情報開示してくれる人達がいるし、VPSのレンタルも最低限のセットアップも簡単にできる。
むしろ、システム関係者で暗号通貨にも興味があり、300万XEM貯めるだけの資産がある・・・なんていう人の方が少ないんじゃないかな?

(実際、プログラマーシステムエンジニアでもブロックチェーンって結局なんなの?と言う人達は一杯いるし)

 

門戸を開き、有志が和訳したり日本語での情報も豊富で、システム関係者以外でも簡単に参入出来るというのは素晴らしい事だけど、それ故に認識に齟齬が出やすいのかもしれない。
なにせ、NEMに限らずブロックチェーン等を使った暗号通貨はシステム(ソフトウェア)が起点且つ主軸なので、どの通貨でも初期メンバーはそれなりに技術に興味があり、自分で調べる事が出来る人達が集まっているから。
(たとえ直接の開発はしないとしても、最初にハマる人達は理論や本質を理解している人が多い)


けれど、一般に普及すればするほど技術や理念に興味のない人が増え、広まれば広まるほど、技術に精通している人達や技術オタクの割合は相対的に小さくなる。
それが一般化するということなんだろうけど、多分開発者、買い手、売り手、ほとんどの人達はそんなことを考えてない気がする。

 

別に、考えないのが悪いとは思わないけれど、それぞれの立場を考えるという(正直もの凄く面倒な)作業を関係者全員で行わないと、健全な形での理想的な発展は難しいのかな?と、そんなことを思った。
一番古くメジャーな暗号通貨であるBitcoinも、出てきた当時の理念を知らない・・・と言う嘆きの(?)Tweetをしている人達が増えてきたし。

 

まぁ、暗号通貨に限らず、新しいものが出れば多かれ少なかれ同じような問題は噴出するし、結果的にうまく折り合いがついたものが生き残るんだと思う。
たとえ、生き残ったものが最善のものではなくても。

 

余談1:100万XEMの報酬が出た頃の概要(?)

本人のアカウントが鍵付きになっているので直接Tweetを確認できないけど、当時の簡単な状況はこちらのサイトと文中リンクされてるまとめサイトを参照。

cryptocurrencynote.hatenablog.com


余談2:バグに対するシステム開発者とそれ以外の人達の認識の乖離

システム開発者は仮に億単位の金を掛けても100%バグをなくす事は出来ないと知っている。

何故ならパソコン(サーバー)とは、ハード、ソフト共に寄せ集めで、それぞれが自分以外の他者が作ったものの上に成り立っている事を知っているから。
つまり、自分にはどうしようもない理由により、バグが出ることもあると知っている。
例えば、メモリの初期不良や相性問題、OSのバグ、同型の筐体で全く同じ設定をしたのに何故か一台だけ動作が異なる、等々。

 

対して、開発者以外の人達、特に日本人は潔癖症の気があるから、バグがあるのは開発者の怠慢や粗雑な作りに因るものだと考える(ことが多い)。
勿論、そのパターンもあるんだが、ブラック企業で馬車馬の如く死を甘受しながら働いている人達ならともかく、暗号通貨のように新しいものを好き好んで開発している人達はそれなりに品質にも拘っている。
というか、真面目に働いている人達ほど自分がバグを出すことを忌避しているし、リリース前に潰そうとする。
けれど、前述の通りバグは自分以外の理由で出ることもあるので、開発者は折衷案を考え、現実的なラインで妥協し、自分にできる範囲で品質(安定性、速度、使いやすさ)を上げることになる。

 

でもまぁ、そんなのは他者からすれば知ったことでは無いので、バグが出れば「なんだか分からないけどヤバい!」と思うのも当然と言えば当然のことだし、「状況は分からないけどヤバいらしいよ?」という伝言ゲームが始まるのも当然なのかもしれない。


多分、こういうのはどの業界でも変わらないんだろうなぁ。
例えば医療とかでも、知識のある人達からすればどうしようもないことが多々あるだろうけど、結果的に病気や怪我が治らなかったり、死亡してしまった時に医療関係者を責める人をゼロにすることは出来ない気がする。

 

う~ん、ままならないものですなぁ。

NEMのスーパーノード管理者はNEMの更新情報をどう読み取るべきか

※この文章はNEMのスーパーノード(SN)管理者およびSNに興味がある人向けです。

 

先日、NEMフォーラムでNEM Beta 0.6.91の更新についての情報が公開された。
https://forum.nem.io/t/nem-beta-0-6-91/6037

前半部分をGoogle翻訳に掛けると以下のような文面になる。

これはセキュリティリリースであり、独立したセキュリティ研究者が発見した問題を修正しました。 報酬は途中です。
ほとんどのノードが更新されると、詳細を明らかにする
このアップグレードは必須です。

そして、4日ほど経過した時点で0.6.91に更新されたSNは約5~6割。
その状況を受けてか、コアチームのBloody Rookieから以下の連絡があったというのがNEM JapanのTelegramで連携された。

looks like a lot of japanese users haven't upgraded their NIS yet.
Can you try to spread the need to upgrade in the japanese community?
It is a security update, they should really do it!
Upgrade, then reboot the vps.

Google翻訳の結果は以下の通り。

多くの日本人ユーザーがNISをまだアップグレードしていないようです。
日本のコミュニティでアップグレードする必要性を広げようとしていますか?
それはセキュリティアップデートです、彼らは本当にそれを行う必要があります!
アップグレードして、vpsを再起動します。


で、個人的に思ったのが、NEMフォーラムで公開された文章の読み取り方・認識の仕方が人によって随分差があるのでは?ということ。
たとえば、上記の更新案内の文面を読んで「あ、やばい」と思った人と「更新されたんならそのうちアップデートすれば良いか」という人がそれぞれいる。
そして、早めに更新した人は前者よりで、更新をしていない人は後者より(またはそもそも情報を収集していない)と考えられる。


今回の状況としては前者の人の解釈が正しいが、あの3行で理解しろというのはちょっと酷かな?とも思う。

今後も同じような文面の更新通知になるかもしれないので、ちょっと読み取り方の補足と言うか、各文言の意味を書いてみる。

 

1.セキュリティリリースである

セキュリティに関するバグは基本的に重要度が高い。
SNに脆弱性があるとNEM全体に影響を及ぼすので、セキュリティ関連のバグは早めに適用すべきと判断する。 

2.ほとんどのノードが更新されると、詳細を明らかにする

詳細を明らかにすると、悪意を持つ人から攻撃される可能性がある。
つまり、それだけ危ない内容なので、緊急度は高いと判断する。
逆に言えば、情報を先に公開できるものは比較的緊急度が低いとも言える。

3.アップグレードは必須

上記の重要性、緊急性が高いという理由により必須 → なので、早めにアップデートすべきと判断する。
・・・と言うのとは別に、SN報酬のチェック条件にもなるという意味なので、アップグレードしない人(対応が遅い人)はSN報酬を貰う資格が無いと判断されると言うこと。
何故SN報酬が貰えなくなるかというと、アップデートをしないSNはNEM全体に悪影響を及ぼす可能性があるので、SNの意義を果たせないと判断されるため。
※ちなみに、今回のバージョンアップではフォーラムの情報公開から5日後にSN報酬のバージョンチェック対象が更新されると言う話なので、更新期限の一つの目安になるかと。


という感じで、あの3行には結構重要なことが書かれているので、SN管理者は更新情報には注意が必要。

 

ただ、そもそもの前提としてSN管理者は緊急度にかかわらず、早めにNEM(NIS)の更新を行うのが望ましい。
と言うのも、個人で使っているPCやスマホタブレットの更新とは異なり、サーバー(SN)の更新はNEMというシステム全体に影響を及ぼすので、SN管理者はクライアント側(利用者側)ではなくサーバー側(提供者側)に位置するという自覚を持つ必要がある。

 

たとえば、Amazonのサーバーに脆弱性が発見された場合、早々に対応して貰わないと危なくてAmazonで買い物なんて出来ないように、NEMの脆弱性が発見された場合は危なくてNEMを使えなくなるので早々に対応が必要となる。
Amazonの場合はAmazonの開発チームや保守チームが対応するが、NEMの場合はNEMの開発者とSN管理者ということになるので、SN管理者は提供者側に位置すると言うことをお忘れ無く。

 

この辺については、また別途まとめるかもしれないので・・・とりあえず今回はこんなところで。

 

 

※2017/07/15 追記

続きのようなものを書いたので一応リンク。

siwon-g.hateblo.jp

よく分からないデジタルトークン「Zen」に関する自問自答

2017/07/05時点での個人的な考えを列挙。
正しいかどうかはよく分からない。
多分、実験が上手く進めば頭の良い人達が綺麗にまとめて記事にしてくれるはず。

 

 

・Zenとは?

「1Zen=1円」として使える(ことを目指している)デジタル通貨。
実際には「1Zen=1円」にはならず、タイミングによっては誤差が発生して「1Zen≒1円」になる可能性がある(はず)

「1ポイント=1円」で、最低1円から円に交換できるポイントサービスみたいなもの。
もしくは、Suikaに100円入れておいて、コンビニでSuikaを使って買い物するようなもの。(カードのような専用媒体は無くても良いので、おサイフケータイの方がイメージが近い?)

 

・何の目的で作ったの?

「本来なら日本円をそのままデジタル通貨(仮想通貨・暗号通貨)として使いたいけど、無理なので代わりにZenを作った」
「他の暗号通貨だと変動が激しすぎて、使い勝手が悪いので作った」
「日本企業がなかなか暗号通貨払いを実装しないので、実装しやすいものを試しに作った」
というのが個人的なイメージ。

要は円の代替品。


・もう使えるの?

社会実験なので、2017/07/05時点では一般利用出来ない。
特定の取引所等、実験に参加したところだけで使える。


・Zenを買うと儲かるの?損するの?

基本的に儲からないし損もしない。
100円で100Zenを買った場合、使うときも100円分の価値として使える(のを目指している)
投機目的の暗号通貨では無いので一攫千金を狙うなら別の暗号通貨へ。


・消費者がZenを買うメリットはあるの?

Suikaにチャージしておくと、小銭を出さずに買い物できる程度のメリットはあるはず。
クレジットカードで買い物するのと同程度の手軽さで通販を使えて、支払いが即時対応されるはず。(先払いなので、カードのような翌月払いにならない)
クレジットカードのような年齢制限がないかもしれない。(問題になるかもしれないけど)


・店舗がZenを買うメリットはあるの?

買うメリットは多分無い。


・店舗がZen払いに対応するメリットはあるの?

既に色んな支払い方法に対応している店にとっては、対応しなければいけないものが増えるので微妙。
ただ、普及して利用者が増えるなら、結果的にメリットはあるはず。(高額商品を扱う店でカード未対応だと買い物しづらいので、メリットと言うよりもデメリットをなくすために導入するかも)

新規店、または現金のみ受け付けている既存店が対応するのはSuika払いやカード払いに対応するよりも後述の点でメリットがあるかもしれない。


・Zen払いの初期投資は安いの?

通販サイトは相性が良いので、多分クレジットカード払いよりも安く簡単に導入できそう。(極論を言えばWalletを一つ用意すれば終わりだけど、実際にはWalletや提供されるAPI等の品質次第)

物理店舗は、Suika支払用の機械を導入するのと同程度の初期投資が必要かもしれない。(機械を安価に作れるかどうかは不明、使い勝手が良いかどうかも不明、少なくとも今のBTC払いよりは良いものが欲しい)

 

・Zen払いのランニングコストは安いの?

少なくとも、カード払いに対応したときにカード会社に払う手数料よりは安くしないと意味が無いはず。
単純な収支だけならWalletの履歴で管理できるはずなので、収支管理や月末処理のために他システムと連携させるのは多分簡単。(1ヶ月単位でCSV出力できればそれで十分?)

Walletだけを管理すれば良いなら、ネットに繋がったPC1台(最悪スマホ1台)あれば十分なはず。


・インフラってどうなってるの?

よく分からない。
台帳を管理しているサーバー(所謂フルノード)を保持するのはどこなのか?
実験段階でサーバーは何台あるのか?
必要なスペックはどの程度なのか?
サーバーを維持することによる恩恵はあるのか?(マイニング等の報酬が無いと維持しても損するだけになる)
そもそも個々人でサーバーを立てるような想定なのか?(特定企業数社や国でサーバーを維持するとか?)


・Zenを発行する組織(BCCC)は何の得があるの?

実績を作ることで株価が上がったり広く認知される等のメリットはあるだろうけど、Zenを発行することの直接的なメリットが分からない。
取引所やZen払い導入店から手数料を受け取ることで利益にする?
円とZenの価格が乖離したら、差額吸収する為に損する可能性があるのでは?


・なんでブロックチェーンを使うの?

負荷分散、改ざん防止、ゼロダウンタイム等、他の暗号通貨と同じような恩恵を受けるため。
単純に自社サービスとして作る方が開発費、維持費等で高くつくから?


・他の暗号通貨との関連は?

暗号通貨における共通規格を作りたいのか?
トークンアダプターがこれに該当? 

トークンアダプターは下記サイトの解説図に出てくる単語で、詳細不明
http://bccc.global/ja/articles/20170410_jpyz.html

 

暗号通貨を買う前にすべきこと

金融庁の発表にあるとおり、今月から暗号通貨(仮想通貨)に関する制度(改正資金決済法等)が開始された。
http://www.fsa.go.jp/common/about/20170403.html

 

制度が開始されたということは、関係者が制度を周知させる行動が増えると言うことにも繋がるので、今まで興味が無かった人も暗号通貨(コイン)を買う可能性が高くなる・・・と思う。 

で、そのときに問題となるのは、購入者側の知識不足。
新しいもの、且つ金が大きく動くものは詐欺師の格好の獲物になるので、現時点でも "自称" 暗号通貨が多々存在する。
自分の身を守るには情報を仕入れ、知識を蓄えるくらいしか無いと思うんだけど、意外と何も調べない人が多い。

 数分の調査を怠ったおかげで数百万円損するなんていうこともあり得るので、購入額が多ければ多いほど調査には時間を掛けよう。


と言うことで、(主に知り合いが)暗号通貨に興味が出て購入を検討する時にすべき最低限のことをまとめてみた。 

  • 1.詐欺コインの可能性を調べる
  • 2.購入対象のコインを調べる
  • 3.コインの管理方法を調べる
  • 4.最悪、価値が0になっても受け入れられるかどうか自問自答する

 

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